久方ぶりなう

どうも私です。
なぜか突然はてなブログのアプリがバグって更新できなくというかする気がなくなっていました。何度公開ボタンを押してもホーム画面に戻る悪夢。
というわけで、ホステルで中国ボーイと青春な一瞬を過ごしたことや、グラントと再び出かけてバプテストの教会に連れてってもらって色々感じたことは割愛します。とりあえず私が言いたいのはなんだかんだフェアバンクスならビリーズバックパッカーズホステル一択ってことです。おすすめ。

で、怒涛のフェアバンクス11泊をこなしたあとどうしていたかというと、フェアバンクスのもうちょい北、ユーコン川沿いにある、ビーバー村に行ってきました。
ビーバー村は、日本人のフランク安田さんという方によって始められた村です。私はこの村を廣川まさきさんの『ウーマン・アローン』という本を読んで初めて知ったのですが、新田次郎さんの『アラスカ物語』で彼の生涯は詳しく描かれているみたいですね。完全なノンフィクションではないみたいですが。
『アラスカ物語』のあらすじを借りてフランク安田さんとビーバー村について軽く説明すると、いろいろあって極北のポイントバローという村に住むようになった安田さんは、不漁の関係などでそこに住むことが厳しくなってきていたとき、舞い込んできた金探しの話に乗って新たな安住の地を見つけるとともに、その地に新しく村を築くため、エスキモーたちを率いてかなり長い時間をかけて大移動を成し遂げた、、、という感じです。まあ私のこんなざっくりしすぎた説明より『アラスカ物語』を読んでいただくことを強くおすすめします。

このビーバー村には現在、あい・アダムスさんというひとりの日本人女性が住んでいらっしゃいます。現地の方と結婚して、ツアーの仕事もこなしながら、つねに周りに広がる自然を相手にしながら生活しておられます。
テレビでも取り上げられたらしいのですが、それには触れないとして、、彼女がいたからこそ、私はビーバー村に行こうと決心することができました。

ビーバー村へは日曜日以外に1日1便飛んでいる定期便でしか行くことができません。(厳密に言えばユーコン川を降下か遡上すればそれでもアクセスできるけど)
フェアバンクスから往復で262ドル。ここにきて初のセスナに乗ることになりました。これもセスナの部類に入るよね?
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うっかり非常用扉みたいなのの横の席に座ってしまい、離陸前にパイロットのおっさんが色々説明してるときに非常時の話になって私のほうを見て「…お前いくつだ?」と聞いてきたので22と答えると「15ぐらいかと思ったけどそれならオッケー」と言われました。若く見られるよとは言われてたけどここまでとは。これなら日本に帰ったら2歳ぐらいはサバ読んでもいけますね。
そのおっさん、機体が安全圏に入ったからかなんなのか前も見ずノートみたいなのを広げてふつうに操縦桿から手を離してたのでちょっと死を覚悟しました。

1時間しないうちにビーバー村に到着!
着くとともに各家々への荷物が振り分けられていきます。写真など見たことなかったのですが、あいさんがどの人かはすぐにわかりました。
旦那さんのクリフさんや他の村人たちがバギーなどで帰っていったあと、あいさんと村を歩きながら軽く案内してもらいました。
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人口約40人とのことでしたが、想像していたよりも村感があって、ふつうにでっかい車とかも少ないながら走ってたりしてちょっとだけ意外でした。
もう3週間ほどテントを張って滞在してるという21歳の日本人のヒロくん(!)に挨拶したりして、2泊するロッジへ!こぢんまりしててとてもかわいいです。中もいいかんじ。なんとWi-Fiが使えるんですよ!!
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この日は着いたのが夕方ぐらいだったっていうのもあり、乾燥肉作りのお手伝い(足をひっぱっただけ)を少しだけさせてもらったり、バギーで犬を走らせに行ったりしてゆっくり。というかせかせかしてたときなんて一度もありませんねこの旅で。
スモークハウスが本格的ですごい。
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翌日は、午前中は雑誌やアラスカ物語を読んで過ごす。ビーバー村で読了した‥!!ユーコン川に面したピクニックテーブルに座ってゆっくり読み終えることができたのはものすごく嬉しかったです。
ちょうど読み終わったぐらいにあいさんとヒロくんが呼びにきたので、一緒に安田さんが住んでいたお家、当時の交易所を見学しにいきました。お家は2年前ぐらいに屋根が崩れてしまったそうな‥
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そのあとはまたゆっくりしたり、子犬(!!!)とたわむれたり、いいにおいを嗅いだり。
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この美味しいのをいただいたあとはオプションとしてボートで川へ。ユーコン処女をさりげなく失っていますがエンジンつきなのでノーカンでお願いします。
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魚とるやつ。
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クマが怒り狂って荒らしたという跡。
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ビーバーのおうち。
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ハクトウワシの巣。
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あったかい紅茶をいただきつつの子犬on膝、、!!!

で、翌日は夕方4時ごろの飛行機だったので、それまでまたのんびり。またバギーに乗せてもらったりしつつ、、バギーすごすぎ、、、砂利道とか坂道とかグリグリ進んでいける、、、
お昼を過ぎてチナ温泉からのツアーのお客さんがきてました。
私も当初は日帰りツアーに参加しようと思っていたのですが、2泊とはいえ本当に泊まってよかったと思います。ビーバー村にきて、あいさんたちと3日間接することで、これからのことについて色々なことをずっと考えました。答えは出ませんでしたが。
ただ、とにかく、フランク安田さんが昔にこの村を築いて、あいさんがこの村に今住んでいるということがうれしかったです。


あと、行き帰りのセスナから無限に思えるほどの広がりをもつアラスカの大地を見ていて、自分がいままで写真や映像で見てなんとなく嘘くさく感じていた自然はまったく嘘なんかではなくて、ここに存在してたんだ、ということを自分の目で確かめることができたことをとても嬉しく思いました。

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ビーバー村に関しては色んな人に知ってほしいけど、私の言葉では私の言いたいことがうまく伝えられそうにありません。
無理な話かもしれませんが、アラスカに行くことがあれば、ぜひ1泊以上の滞在で訪れてほしい場所です。

ちなみに、ビーバー村を訪れる人の中には、そこに自分も住みたいと思って来る人もいなくはないそうです。
私は、これを読んだ人にビーバー村に住みたいと思ってほしいわけでも、ビーバー村のような環境での暮らしに憧れてほしいわけでもありません。そう思うかどうかはもちろん自由ですが、私はただ、このような日本とアラスカの不思議な繋がりについてを少しでも伝えたかっただけなのです。